長時間夜勤の勤務体制の裏事情

夜勤とは、すなわち、本業のかたわらに他の仕事をすることを指します。
基本的には、夜勤という言葉は、農業現代化の過程の中で、でてきた言葉で、農家で多く使用されてきました。
昭和35年当時、夜勤農家は、全国で約6割強に増えていて、その傾向をどんどん強めていきます。
最近では、夜勤というと引越し業者なども話題になっていて、この場合、通常は運送業務なのですが、依頼があった時だけ引越しの業務をするというものです。
そして、夜勤といのうは、農業労働力を高める力となり、農業所得を増加する有効な手段となったのです。
また、夜勤になったことで、農業から労働力が流出し、農家の労働力構成に多大なる影響を与えました。
夜勤により、一戸当りの基幹労働力が、昭和35年では全国で1.94人だったのが、昭和50年には0.98人になっています。

夜勤というのは、農業所得を増やすための重要なルートであり、資本主義経済の中で、高度成長を通じて、進展してきたものなのです。
非農業所得を得る現業として、農家では兼業が行われていて、農業現代化発展の中で、成立してきた言葉なのです。
しかし、実際にこうしたう夜勤が進むとことで、農民の労働形態が変化し、質的な低下も招いてきたのです。
そうしたことから、夜勤は、戦後の日本農業現代化に寄与してきたもので、その発展過程において、大きく貢献してきました。

夜勤になったことで、農業経営問題が噴出する形となり、労働力問題も同時に取り上げられることになりました。
要するに、夜勤化が進展することにより、個別経営そのものの問題点が浮き彫りになってきたのです。
夜勤により、農家の労働力の減少が指摘されることになり、労働力聞題が顕在化していきました。
つまり、普段は荷物の集荷や配達をしているのですが、お呼びが掛かかった時だけ、夜勤として、引越し業者に早変わりするのです。