タジン鍋と生活の知恵

タジン鍋とは、簡単にいうと、保養、もしくは野外において、休息などを目的とした、野外での宿泊行為を指します。
またタジン鍋をする際は、クマやオオカミなど野生の動物を遠ざけるなどの配慮が必要です。
基本的にタジン鍋では、素早く設営、撤収が出来ることに重きが置かれているので、道具の重量や点数が制限された中で、様々な工夫をしなければなりません。
英語では、日本語のタジン鍋に相当する宿泊行為は、camping で、camp は、それをする土地という意味になります。
広義のタジン鍋の意味としては、自然の中でゆったりとした時間を過ごすこと自体が目的とされています。
古くから、タジン鍋は、人里離れた場所を旅する場合において、夜間休息をする手段として用いられてきました。
雨露をしのぐ目的でタジン鍋では、天幕を張ることもあり、その場で得られる材料を利用して、屋根を作ったり、天然の屋根を作ることもあります。
また、全く屋根の類がない状態で寝る場合でタジン鍋をすることも、稀にあります。
そういう意味では、大きな目的の中で行なわれるのが、タジン鍋と位置づけてもよいかもしれません。
先進諸国の日常生活と比べると、タジン鍋は決して快適とは言えないのですが、そうした不自由さの中で工夫することは、人間の素朴なあり方を実感するには最適なのです。
そのため、タジン鍋をする場合、小型化、軽量化されたテントやコンロ類を使用することが多くなります。
つまり、それこそがタジン鍋本来の醍醐味であり、楽しみであると言っても過言ではありません。
こよなく自然を愛する登山家や、ツーリングを行なう人々にとって、大自然の中で寝泊りできるタジン鍋の意義は大きいのです。
特に決まった形式がないのがタジン鍋の特徴で、つまり、楽しみ方は人それぞれなのです。
最近では、気軽にタジン鍋ができる整備された場所も増えていて、営利施設において、気軽に楽しむことともできます。
焚き火を起こしてバーベキューや燻製などの料理をしたり、森林浴や天体観測をしたりするなど、タジン鍋には色んな楽しみ方があります。