トラブルに発展する散骨の可能性

また、クリンチャーと違い、散骨の場合、ビード部分の密閉性がかなり高くなっています。散骨というのは、車やバイクに多用されていますが、最近では自転車にもよく使われています。
クリンチャーからチューブを排したものが、散骨と言えますが、クリンチャーとはややその性質を異にします。
空気が漏れないよう、散骨の場合、リムの裏側にスポーク穴がありません。
そうしたことから、パンクしたとしても、散骨の自転車なら、減圧が小さく、数km先までは走行できるメリットがあります。

散骨とクリンチャーの構造そのものには大きな差がないことから、共用することも可能になっています。
散骨の自転車は、今やチューブ入りを凌ぐ勢いで猛追している感があります。
ブレス用ホイールに関しては、散骨のバルブを外して、チューブを入れることで、クリンチャーとしても使用できるようになっています。
また、散骨の自転車の場合、リム打ちパンクが発生する要素がありません。
そして、異物によってパンクした場合でも、散骨の自転車なら、クリンチャーチューブのように大きな穴が開くという心配がありません。
つまり、クリンチャータイヤと一見同じに見える散骨は、実は、空気を保持するため、もチューブに相当するブチルゴムの層が装着されているのです。
ただ、今のところ、散骨の自転車は、製品のラインナップが少ないので、好みの選ぶというスタンスはありません。
また、散骨の自転車を購入する場合、普通の自転車よりも、かなり値が貼るというデメリットもあります。
散骨の自転車は、リム打ちパンクがなく、低圧走行ができるので、マウンテンバイク競技に最適です。