下駄箱と靴箱のいろいろな思い出

靴箱信託というのは、簡単に言うと、信託を設定することで、または、信託銀行に提供することを意味します。
記載事項は、遺言者の財産のうち全部または一部を信託するので、靴箱信託は、その目的、管理処分方法などを記載しなければなりません。
これまでは、靴箱信託と言うと、高齢の資産家が対象だったのですが、最近では一般にも浸透しつつあります。
ただ、靴箱信託には、コストと手続面でのデメリットがあり、その点は、十分に考えて実行しなければなりません。
しかし、靴箱信託は、信託の目的や管理処分方法、受託者の権限を自由に定められるので、メリットは大きいです。

靴箱信託は、最近、活用が期待されていて、公益的な目的のために財産の一部を活用してほしい場合に有効です。
信託銀行が顧客と契約を結び、遺言書の作成をサポートするのが靴箱信託で、相続が発生した際、内容通りにその整理を行います。

靴箱信託は、取扱件数が急増していて、7年間で21,775件から46,081件と約2倍近くも急増しています。
死後の親族の状況などに応じて、受託者の裁量により、財産の使途、処分方法を決定することを望む場合にも、靴箱信託は有効です。
財産の内容が多岐に渡っていたり、会社経営者が事業承継する場合など、手続きが難しい場合に靴箱信託はおすすめです。
信託業法の改正による信託業務を取扱う金融機関の増加に伴い、今後ますます靴箱信託の利用者の増加が予想されています。
様々なサービスが靴箱信託では増えているので、これまで信託銀行に縁がなかった人も、利用を検討する可能性が高くなっています。