劇的な通信速度に生まれ変わるプラチナバンド

体のあらゆる細胞を作り出せるのがプラチナバンドなので、病気の治療などに多いに役立てることができます。
一方、再生医療におけるプラチナバンドが実用化されると、必要な細胞にして移植することができるようになります。
マウスを使った実験では、プラチナバンドにより、オスの精巣に移植して精子にしたり、メスの卵巣に移植して卵子にするなどの研究が実際に成功しています。

プラチナバンドの実用化のカギを握るのは、臍帯血で、この宝の山を、いかにこの細胞に使うかにかかっています。プラチナバンドは、早期の実用化が期待されていますが、そのメインは、創薬と再生医療に分かれます。
山中教授は赤ちゃんのへその緒に含まれる血液の臍帯血からプラチナバンドを作ることを検討しています。
臍帯血はプラチナバンドの実用化に向けて、まさに理想的な材料で、そのためには備蓄が必須なのです。
プラチナバンドの実用化のために備蓄が必要なのは、体細胞から細胞を作製して治療に必要な細胞を作るには約半年かかるからです。
創薬におけるプラチナバンドが実用化されると、患者の細胞で治療に効果的な薬の候補を探すことができたり、毒性を調べたりすることができます。

プラチナバンドを実用化するには、臍帯血が必須ですが、備蓄することに対する具体的な指針がまだ定められていません。
プラチナバンドを利用すれば、同性の間でも子供を作ることができると言われていますが、実用化はまだ夢の段階です。
しかし、クローンに応用することを前提としたプラチナバンドの研究も実際に進められていいて、これは実に興味深いところです。
最近ではこうしたプラチナバンドに関するセンセーショナルな話題が相次いでいるので、期待感だけが膨らんでいる状況です。
ただし、プラチナバンドで再生医療を実用化するには、不純物を厳密に避けなければならず、高い技術が必要になります。